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お鍋の中の宇宙「重ね煮」

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重ね煮は、塩と野菜を重ねて火にかけるシンプルな調理法。
水も油も使わないので、野菜の甘みと旨味がぎゅっと凝縮されています。
みそ汁の具にしたり、ハンバーグに入れたり、カレーにしたり、アレンジ自由。仕事で忙しい時に、冷蔵庫に作り置きした重ね煮があると、安心します。

水も油もなくって、焦げないですか?

とよく聞かれますが、不思議なほど焦げません。
その秘密は重ねる順番にあります。

 

「陰」の野菜と「陽」の野菜

「自然界は陰と陽の2つからなる」という中国思想があります。

野菜も陰と陽に分けられます。

陰の野菜
土の上にできる野菜。例えば、トマトやナス、ズッキーニ、きのこなど

陽の野菜
土の下にできる野菜。例えば、れんこん、ゴボウ、人参、大根など

重ねる順番は、一番下に塩をして、より陰性の野菜を下層に。そして、より陽性の野菜を上層に重ね、一番上にも塩をします。

「お鍋の中に陰陽調和の自然界を作っているのよ」と、私の重ね煮の先生戸練ミナさんより教わりました。

 

基本の重ね煮の作り方

用意するもの:蓋つきのお鍋(土鍋など蓋に穴が開いていて蒸気がのげるものは、穴に菜箸を刺すなど蒸気が逃げないように工夫してください)

食材:海塩、きのこ200グラム(マッシュルーム、シイタケ、エノキなどお好みで)、玉ねぎ300グラム、にんじん200グラム

分量は、戸練ミナ氏の「はじめての重ね煮」より

作り方

  1. 食材を切る。キノコ類は薄くスライス。玉ねぎ、にんじんは千切りに。
  2. お鍋の底に小さじ4分の1弱の海塩を均一になるようにふります。
  3. 次に、キノコ類を一番下に敷き、平らにします。その上に、玉ねぎ、一番上にににんじんの順番で重ねていきます。
  4. 最後に、小さじ2分の1弱の海塩をにんじんの上にふります。
  5. とろ火で20分ほど。お野菜のいい香りがしてきたら完成。

 

お鍋の中の宇宙

重ね煮は、とろ火でじっくり火を通していきます。そうすることで、お鍋の中に対流が起き、野菜から水分が出て旨みと甘みが溶け込みます。

野菜=土
火=火
対流=風
水分=水

陰陽だけでなく、自然の摂理を活かした4つのエレメントのハーモニーを感じます。

考案者で食養料理家の故・小川法慶先生も「お鍋の中に宇宙をこめた」と表現されていたそうです。

私たちの体は、日々食べたもので出来上がっています。
バランスのとれたものを自分の体に取り入れることで、意識も体も大きく変化していくのではないでしょうか。