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美しい茶の世界と占星術の宇宙観

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古くから国や地域を12星座に当てはめて考察することがあるのをご存じですか?

例えば、イギリスやフランスは牡羊座、アメリカは双子座、そして日本は天秤座であると表現されることもあります。

金星を守護星に持つ天秤座のキーワードは I Balance 。人間関係、空間、マインドに至るまで調和的であることを大切にし、聡明でエレガントな雰囲気があります。

今回は、海外でも注目が高い日本の伝統文化「茶道」の中に感じられる天秤座的要素、占星術の宇宙観との親和性についてまとめてみました。

 

茶道の歴史と占星術の宇宙観

茶道が日本に伝わったのは鎌倉時代といわれています。その後、戦国時代に千利休によって武士の社交の場、たしなみとして広まりました。戦乱の時代は、今日、友であっても明日には敵になるかもしれない不安定な世の中。また、いつ出兵になるかもわからない時代です。訪れた友や客人と次回生きて会えるかどうかわからないのです。だからこそ、今日という日は2度とないという思いで、目の前にいる客に今の自分のできる最高のもてなしをし、大切にその時間を過ごすこと、これが茶道に欠かせない精神として今に伝わっています。

 

 

茶道は、覚えることがいっぱいで難しそう、道具など高価なものをそろえないとできないんじゃないか、そんなイメージを持っている方も多いかもしれませんが、必ずしもそうではありません。お茶を用意できない時には、白湯をふるまって時間を過ごす。高価なお茶碗でなくても、自分が持っている一番のお気に入りで心を込めてお茶を点てることこそが美徳とされているのです。

占星術の宇宙観も共通するものがあるのではないでしょうか。

毎日、刻一刻と変化していく星空は、生きているうちに同じ配列になることはありません。その時々の惑星の動きを見ながら、今の自分にどう生かしていけばいいかを考え、実践することが大切です。自分の外にある価値観に振り回されることなく、ありのままの自分を知り、受け入れて、その中でできるベストなことを選択すること。今日という日を大切に生きることが、星とともに生きることだと思います。

茶道の「一期一会」と、占星術の「天にあるがごとく地にもある」という思想はともに、自分に意識を向け、この瞬間をどう生きるかということを教えてくれているのではないかと思います。

 

利休七則から学ぶ天秤座的調和とは

利休が伝えた茶道の心得に「利休七則」があります。その中から、4つご紹介します。

 

茶は服の良きように点て
お茶はおいしく点てなさいという意味なのですが、ここでの「おいしく」というのは自分が思うおいしさではないのです。その時の、相手の好みや、相手が望むお茶の温度などをよく考えて、心を込めて点てなさいという意味です。

相手をよく観察し、客観視することが必要ですね。

 

花は野に咲くように
茶室に花を生けるときには、野に咲いていたように自然な雰囲気を大切にするということと、華美な技巧を加えるのでなく、シンプルにその場と調和がとれるように飾りなさいという教えです。洗練されたセンスの良さと美意識の高さが求められます。

 

夏は涼しく冬は暖かく
茶道は季節によってお点前が変わります。夏は釜の場所を客から遠く離し、お茶を点てる前に水を足して温度を下げたり、冬は釜の位置を客のすぐ近くにし暖を取り、お茶碗もお湯が冷めにくい口の狭いものにします。また、涼を感じる涼やかな絵を床にかけたり、寒い日には温かみのある色の器を使ったりもします。季節感を大切にし、自然の流れの中で生きていることを学びます。自然との調和、さらに知性を使ったもてなしを意識します。

 

相客に心せよ
「相客」とは一緒に居合わせた客のことを言います。同席した客同士がお互いを気遣う、また亭主もそれぞれの客を気遣いながら調和のとれた空間を作ることに心を砕きます。例えば、目の前に自分のお茶が運ばれてきても、先に飲み終わっている隣の人はもう少し飲みたいかもしれない。だからお茶を少し横に寄せ、隣の人に「お続けになってはいかがですか?」つまりはもう一服飲みませんか?と聞いてみるのです。もちろん、「結構でございます」と隣の人は答えるのですが、そうやって気配りをすることが大切になります。本音と建て前のように感じることもありますが、同席した人を気遣う作法として定着しています。

「和すること」を大切にする日本の精神は、自分だけでなく相手を思いやる優しさにあるのではないでしょうか。

茶道を知るのに映画化もされた「日々是好日―お茶が教えてくれた15のしあわせ」もおすすめです。茶道の良さがわかりやすくお話になっています。豊かに生きることの気づきにもなるかもしれませんよ。

 

人生で一度は訪れたい抹茶が楽しめる京都の寺社庭園

「抹茶を飲むのは飲み方などルールがわからないから緊張します」という声をよく聞きますが、お茶会に参加するわけではないので、おいしくいただければ飲み方は自由です。緊張せず、リラックスして飲んでみてくださいね。

 

◆ 宝泉院

京都の大原にある宝泉院は、柱を額縁に見立てて庭園を眺める「額縁庭園」として有名です。季節ごとの美しさを感じながらお茶を一服いただくことができます。

 

 

 

◆ 高桐院

千利休にゆかりの深いお茶室でお茶を頂くことができます。参道はスピルバーグが絶賛したともいわれている静寂の美しさです。現在拝観休止中ですが、解除されたら一番にいってみたいところです。このほかにも大徳寺にはたくさんの院があります。特別拝観もあるので出かける前にはチェックしておくといいでしょう。

 

 

 

世界で注目されるMatcha

Sushi,Teriyaki,Ramenなど、日本語がそのまま海外で使われていることがあります。少し前まではGreen Teaと書かれていることもありましたが、近年ではMatchaですっかり定着しています。Matcha Latte, Matcha Ice, Matcha  cake レストランのメニューの中でもよく目にしますし、スムージーなどに入れる人も多いです。

 

 

実際にお茶を点てる道具も売られています。

オーストラリア、メルボルン発祥の人気紅茶店 T2 tea  でも、抹茶はもちろんのこと、茶筅や茶杓、ガラスのお茶碗も売られていて本格的にお茶を楽しむことができます。

 

 

お茶を点ててみよう ー お茶の選び方

抹茶にはたくさんの種類があります。最初はどれを選べばいいのかわからない人も多いのでワンポイントアドバイス。

まず、お薄といわれる抹茶の種類を選びます。値段がいろいろありますが、初心者の方がおいしく飲めるのは20グラム600円くらいのものだと思います。

お茶を学び始めた人は、流派の好みのお茶があるので先生に確認してみるのもいいかもしれませんね。

お茶会では、いただいたお茶に関して必ず客が亭主に聞きます。

「お茶名は?」たくさんあるお茶の種類の中からどのお茶ですかという質問です。

「お詰めはどちらでしょうか?」これは、どこのお茶屋さんのものですかという意味です。

お茶屋さんが近くにある人は実際に出向いてお話を聞いて決めてみるのもいいですよ。

お茶は、買ったまま使うとダマになってしまうことがあるので、茶こしでふるっておくと、スムーズに点てられます。

それでは、動画で点て方を説明しますね。

 

 

茶道に興味が出てくると、歴史や文化、焼き物や道具、書などの芸術作品、おいしいお菓子、季節の移り変わりと日本古来の色の名前や呼び名などたくさんのことに新たな発見があります。

人生を豊かにする茶道を紅葉が美しいこの秋に始めてみてくださいね。